高齢者が家事や社会生活から離れて暇な時間が増えると、認知機能が衰えて認知症になる恐れがありますよ。
認知症の予防におすすめなのが、空いた時間を利用して脳を活性化させる暇つぶしグッズです♪
東京都健康長寿医療センター研究所によると、高齢者の65歳以上でおよそ16%の人が認知症という推計がなされています。誰もがなりえる状況ですね。
1人で過ごす時間が長いと、悪いことを考えてうつ病になることもありますよ。
高齢者が自分らしく生活を送ることは、心身ともに健康で自立した生活を過ごすために、非常に重要なことです。
空いた時間を使い、楽しみながら認知機能をアップさせてはいかがでしょうか。
この記事では、暇つぶしグッズを使った認知症の予防についてお伝えしています。
高齢者が自分らしく過ごせるよう、周りが優しくサポートをしましょう♪
高齢者の暇つぶしを認知症予防に活用しよう!
高齢者が1人で過ごす暇な時間を使って、脳の機能を活性化させることができますよ!
加齢により物忘れが増えてきますよね。いつもの物忘れだと思っていたら、認知症の初期と診断される場合があります。
周りがいち早く気づけるように、まずは認知症と物忘れの違いを確認しましょう。
認知症と物忘れの違い
認知症 | 物忘れ | |
忘れたことへの自覚 | なし | あり |
日常生活への障害 | あり | なし |
行動を覚えているか | 忘れる (食事したことを忘れる) | 覚えている (食事内容の一部を忘れる) |
症状の進行 | ある | ほとんど進行しない |
認知症と物忘れの特徴を見比べると、違いがわかりやすいですね。
認知症を予防する方法はあるのかな?
認知症は加齢により発症する確率が上がります。しかし、日常生活を見直し、脳を使う活動を行うと予防することができますよ。
祖母が通うデイサービスの介護職員の方に、認知症の予防方法を教えてもらいましたのでお伝えします。
認知症の予防には指先を使おう
基本的な認知症の予防方法は次のとおりです。日ごろの生活が大切だとわかりますよ。
認知症の予防方法
- 肥満・高血圧・糖尿病は脳への血流を減少させる原因になるため、生活習慣を見直す
- 週に2~3回、1日30分運動することが認知症予防につながる
- 人と会話をして、同じ時間を過ごす社会活動へ参加する
- 脳を活性化させるために、指先を使った作業をする
生活習慣や運動習慣を改善するには、時間がかかり、高齢者が1人では行えないですよね。周りもサポートしたくても毎日一緒に行うのは現実的ではありません。
気軽に取り組める認知症の予防方法はないかな?
そこで、介護職員の方からおすすめされたのは、「指先を使った作業」をすることです。
なぜ、指先を使った作業がよいのかその理由をご説明しますね。
指先を使うと脳へよい理由
指先を動かすたびに、脳の「運動」「活動」部位が活発に動くため脳によいとされています。
日ごろ無意識に動かしている指先に、どのような機能があるのかまとめました。
指先の機能
- 【運動】・・・「ふれる」「つかむ」「押す」「たたく」「積み上げる」「ひもを通す」
- 【知覚(ちかく)】・・・「温度を感じる」「触感を感じる」
- 【コミュニケーション】・・・「手を振る」「握手をする」「手話」
指先で、さまざまなことができるんだね!
体の面積から考えると小さな「指先」ですが、脳は「指先」を使うために広範囲の細胞を動かしていますよ。
細胞が動くと脳への血流量が増え、脳細胞が活発になるため認知症の予防につながります。
指先を使った作業をするなら、高齢者が1人で行える暇つぶしグッズを活用することがおすすめですよ♪
指先を使う暇つぶしグッズの選び方をお伝えしますね。
高齢者の暇つぶしグッズを選ぶポイント!
高齢者が何ができずに困っているのかを観察し、楽しみながら取組めるグッズを選ぶことがポイントですよ!
本人は自覚がない場合でも、周りから見て衰えてきた分野を鍛える、暇つぶしグッズがおすすめです。
距離感や高さなどのバランス感覚向上には【立体パズル】がおすすめ
距離感や高さなどのバランス感覚向上には【立体パズル】が効果的です。
立体パズルの効果
立体パズルを組み立てるときに、脳の「頭頂葉(とうちょうよう)」が刺激され、脳の活動量を増やしてくれます。
「頭頂葉(とうちょうよう)」は老化とともに機能が衰えやすい場所です。
衰えやすい場所を、立体パズルを組み立てることで鍛えられ、距離感や高さなどのバランス感覚を向上・維持させることができますよ。
距離感や高さなどのバランス感覚が低下すると、日常生活で影響が出やすいのが車の運転です。
距離感や高さなどのバランス感覚が低下すると、距離感がわからなくなります。高齢者が駐車場に車を停めるときにぶつけたり、壁にこすったりすることは距離感がわからないことが原因です。
立体パズルを使うと、楽しみながら繰り返し脳の「頭頂葉(とうちょうよう)」を鍛えられます。まずは簡単なレベルから挑戦し、少しずつレベルアップを目指しましょう♪
感情のコントロールには【塗り絵】がおすすめ
高齢者の感情が安定しないときは【塗り絵】が効果的です。
塗り絵の効果
塗り絵をするときに、脳の「前頭葉」にある「前頭連合野(ぜんとうれんごうや)」と「運動野」を使うため、脳に血流が増えて認知機能低下を防いでくれます。
下絵を塗るには、指先で鉛筆を「つまむ」「細かく動かす」、どの色で塗るのか「色の組み合わせ」を考える必要がありますよね。
自分で考えて指先を動かすことが脳全体を刺激し、脳細胞を活性化してくれますよ。
高齢者は、加齢により脳の【前頭葉】が収縮し、突然怒ったり、落ち込んだり、不安がるなど感情のコントロールが難しくなります。
認知症でなくても、1人で過ごす時間が長いと誰でも不安感が出ますよね。不安感で心が落ち込む前に、気持ちを切り替えてあげると、感情が安定しやすくなりますよ。
暇つぶしの合間に塗り絵に集中すると、リラックスができ心を整えることができます。
充実感を感じるには【折り紙】がおすすめ
自信を無くし落ち込んでいる高齢者には、充実感を味わえる「折り紙」が効果的です。
折り紙の効果
作品ができたときの充実感と喜びが、自信につながります。自信が出るとコミュニケーションが活発になるので社会性を保つことに役立ちますよ。
折り紙は誰でも子ども時代に遊んだ経験がありますよね。子ども時代を思い出しながら折ると、心の安定や会話のきっかけとなり、孤独感を取り除くことができます。
作品ができたときの充実感と喜びが、自信につながります。自信が出るとコミュニケーションが活発になるので社会性を保つことに役立ちますよ。
折り紙は誰でも子ども時代に遊んだ経験がありますよね。子ども時代を思い出しながら折ると、心の安定や会話のきっかけとなり、孤独感を取り除くことができますね。
加齢によりできない動作が増えると、不安や挫折から自信を失い、ふさぎ込んでしまう高齢者が多くなります。
ふさぎ込むとマイナス思考になり、高齢者のうつ病につながるケースもありますよ。
できなくなるって、とても不安だよね。
自信を付けるには達成感や喜びが必要です。折り紙だと作品ができた達成感と喜びをすぐに感じられますね。
作品は目に付く場所に飾るのがおすすめですよ。作品を飾ってもらえた喜びが、高齢者の充実感を高め、創作への意欲が増します。前向きに過ごすために、小さな喜びの積み重ねが大切です。
ここまで、指先を動かす動作が脳に必要な理由をお伝えしました。
次は、選び方のポイントを押さえた、プレゼントに最適な商品をご紹介しますね。
高齢者の暇つぶしにプレゼントしたいグッズ3選
高齢者にプレゼントしたい、暇つぶししながら脳を活性化させるグッズを3つ紹介しますね。
立体パズル
のりやハサミを使わずに製作できる「ki-gu-mi キリン – 立体パズル DIY 工作キット」がおすすめです♪
切り込みの入ったシートから外して組み立てるだけで完成する立体パズルです。指先でパーツを外して組み立てる作業が脳を活性化させてくれますよ。
簡単な動物シリーズから始められ、上級者になると姫路城や五重塔も製作できます。時間がある高齢者にとって長く取り組むことができ、趣味として楽しめる暇つぶしグッズですね。
塗り絵
昭和の思い出を塗り絵で感じられる「やさしいぬり絵・昭和の暮らし編」がおすすめですよ♪
高齢者が過ごした昭和の時代を、塗り絵で感じることができる商品です。
私の祖母も昔のことはしっかり覚えており、楽しそうに話してくれます。
懐かしい思い出は、高齢者の心を満たしてくれますね。思い出話から会話が広がり、コミュニケーションが活発になりますよ。
塗り絵が心に与える効果について知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
折り紙
脳の活性化に着目した折り紙本の「脳がみるみる若返る・脳活性おりがみ」がデカ文字でおすすめですよ♪
四季の行事の折り方やユニットの折り方だけではなく、昔懐かしいやっこ作りも掲載されています。
ページをめくるたびに作りたくなる作品が多く載っていますよ。
繰り返し作ると、お友達やお孫さんに教えられるようになります。人に教えることで自信がつき、生きがいになるとよいですね。
暇つぶしグッズを活用して、高齢者が明るく前向きに生活できるようサポートしましょう♪
まとめ
- 認知症予防のために、暇つぶしグッズを活用しよう
- 指先を使う作業が脳を活性化させる
- 距離感や高さなどのバランス感覚の向上には【立体パズル】に取り組もう
- 【塗り絵】で感情のコントロールをしよう
- 【折り紙】で充実感を味わい自信をつけよう
- 高齢者にプレゼントするなら、趣味として楽しめるグッズがおすすめ
- 生きがいをみつけて前向きに生活することが大切
認知症は誰でもなる可能性があります。いまから日常生活を見直し、暇つぶしグッズを取り入れながら予防しましょう。
周りからの声掛けが、暇な時間を持て余してしまう高齢者は非常に嬉しいです。小さなことでも一緒に喜び、共感することで高齢者の孤独感を減らして笑顔にしていきたいですね。
高齢者の暇つぶしに、指先を使ったグッズをプレゼントしてみてはいかがでしょうか♪
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