きのこの常備菜(じょうびさい)は、冷蔵庫で3~5日、冷凍庫で1ヶ月くらい日持ちします。
「常備菜ってなに?」という人もいますよね。簡単に言うと「作り置きおかず」のことで、3日ほど日持ちするものを「常備菜」といいます。
きのこを常備菜にすることは簡単です。おかずをもう1品欲しいときや家事の時短にも役立ちますよ!
きのこには、さまざまな栄養素があり、普段の食事に取り入れることで健康的なダイエットにも活躍します。
こちらの記事では、きのこを日持ちさせる保存方法と、きのこの常備菜レシピ3品を利用した健康効果・ダイエット効果を紹介していきますよ。
きのこは常備菜にすると日持ちはどのくらい?

きのこは常備菜にすると調理方法にもよりますが、「冷蔵庫で3~5日」「冷凍庫で1ヶ月くらい」日持ちします。
こちらでは常備菜にする前に、スーパーなどでよく見かけるきのこ7種の保存方法をご紹介しますよ。
安いときに買いだめした場合などは、日持ちするように保存すると便利でお得です。
常備菜とは
常備(じょうび)は、「普段から用意しておく」という意味です。
菜(さい)は、副菜の「菜」で「おかず」という意味があり、簡単にいうと「作り置きおかず」ですよ。
作り置きおかずの中でも、冷蔵庫で3日ほど日持ちするものを「常備菜」と呼びます。

「じょうびさい」って読むんだね!
きのこの保存方法
- 【きのこを保存する前に知っておくこと】
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- きのこは水に弱いため、余分な水分はペーパータオルでふき取る
- きのこを洗うと風味が落ちてしまうため、洗わずにそのまま使う
- 流通しているきのこは基本的に無農薬のため、石づきを切るだけで使える
- どうしても汚れが気になる場合は、湿らせたペーパータオルでふき取る
- 冷凍したきのこは凍ったまま使えるので、何種類か混ぜた「きのこミックス」にして冷凍すると便利
- 【冷蔵保存のポイント】
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- 購入後すぐに、袋やパックから出して余分な水分をふき取る
- 石づきがついたまま、ペーパータオルで包んでから保存袋へ入れる
- 【しいたけ】
保存期間は約10日です。 -
軸を上にして、2~3個ずつペーパータオルで包み保存袋へ入れ、軸を上にして野菜室で保存しますよ。
- 【しめじ】
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しめじの冷蔵の保存期間は種類によって違います。
ぶなしめじは約10日、本しめじは約1週間、ひらたけしめじは約2~3日ですよ。
石づきがついたままペーパータオルで包み、野菜室で保存します。
- 【えのき】
保存期間は約1週間です。 -
石づきがついたままペーパータオルで包み、保存袋へ入れ野菜室に立てて保存しましょう。
- 【まいたけ】
保存期間は約1週間です。 -
石づきがついたままペーパータオルで包み、保存袋へ入れ野菜室で保存します。
- 【エリンギ】
保存期間は約1週間です。 -
パックから取り出してペーパータオルで包み、保存袋へ入れ野菜室で保存しましょう。
- 【マッシュルーム】
保存期間は約1週間です。 -
4~5個ずつペーパータオルで包み、保存袋へ入れます。
マッシュルームの適温は2~5℃ですので、野菜室ではなく冷蔵室で保存しましょう。
- 【なめこ】
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冷蔵の保存期間は未開封で約1週間、開封したものは約3日です。
真空パックで未開封のものは、そのままチルド室で保存しましょう。
使いかけは、ゆでて冷水にさらし水をしっかり切ってから、ふた付きの容器に入れチルド室で保存します。
- 【冷凍保存のポイント】
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- 石づきを切り、調理しやすい大きさに切ってから冷凍用保存袋へ入れる
- 手で割ける「しめじ」や「えのき」「まいたけ」などは、手で割いて小分けにして冷凍する
- 【しいたけ】
保存期間は約1ヶ月です。 -
丸ごとでも保存できますが、薄切りなどの調理しやすい大きさに切ると使うときに便利ですよ。
- 【しめじ・えのき・まいたけ】
保存期間は約1ヶ月です。 -
石づきを切り、手で割いて小分けにしてから冷凍用保存袋へ入れましょう。
- 【エリンギ】
保存期間は約1ヶ月です。 -
冷凍するときは、長さを半分に切り、たてに薄切りにして冷凍用保存袋へ入れます。
- 【マッシュルーム】
保存期間は約1ヶ月です。 -
冷凍するときは、調理しやすい大きさに切り、切り口にレモン汁をかけると変色防止になりますよ。
- 【なめこ】
保存期間は約1ヶ月です。 -
冷凍保存は未開封のものはそのまま冷凍します。
開封したものは冷凍用保存袋へ広げて入れて冷凍しますよ。



なめこは傷みやすいから、早めに使うことをおすすめします。



きのこの種類で保存方法が少し違うんだね!
きのこの常備菜レシピ簡単3品をご紹介!


きのこの常備菜はいくつか用意しておくと、もう1品欲しいときに便利です。
アレンジにも向いているので、休日に常備菜にして、平日の料理に使うこともできますよ。
こちらでは簡単に作れるきのこの常備菜レシピを3品ご紹介します。
きのこを調理するポイント
- きのこは洗わずそのまま使いましょう。
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きのこは水分を含みやすく、洗うと水気を吸って風味が落ちてしまいますよ。
- 手で割けるきのこは手で割きましょう。
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きのこは手で割くと断面がいびつになり、表面積が増えることで味が染み込みやすくなります。
- ゆっくり火を通しましょう。
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きのこにはうま味を作る酵素があり、80度を超えると働かなくなってしまいます。ゆっくり加熱することでうま味が増えますよ。



きのこは食中毒を起こす恐れがあるので、しっかり火を通しましょう。
きのこは種類によって栄養素が異なるので、1種類よりも3種類以上混ぜると健康にもよいですよ。
ここで紹介するレシピは「好きなきのこ3種類以上」をメインで作成しています。
私は、買い物のときに安かった「しいたけ」「しめじ」「まいたけ」「エリンギ」の4種類のきのこで作りました。
「どの種類のきのこ」でも合う味付けですので、「安い」や「使いやすい」などで選んでよいですよ。
きのこの「めんつゆ」さっぱりあえ
冷蔵庫に残りがちな「めんつゆ」を使ったレシピです。もう1品欲しいときにおすすめですよ。
- 材料
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- 好きなきのこ3種類以上
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300g
- めんつゆ(4倍濃縮)
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大さじ2
- お酢
-
大さじ2
- あらびき黒こしょう
-
少々
- サラダ油
-
大さじ2
- 作り方
-
- きのこは石づきを切り、食べやすい大きさに切る
- 手で割けるきのこは手で割く
- フライパンにきのことサラダ油を入れ、混ぜ合わせてから火をつける
- ふたをして、強めの弱火で10分ほど加熱する
- きのこの香りが立ってきたら火を止め、めんつゆ、酢、あらびき黒こしょうを加えて混ぜる



めんつゆの4倍濃縮がないときは、ストレートは4倍、2倍濃縮は2倍、3倍濃縮は4分の3倍の量にするといいよ。
きのこの「マヨポン」いため
「ポン酢」を使ったレシピです。マヨネーズとの相性は抜群ですよ。
- 材料
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- 好きなきのこ3種類以上
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300g
- ポン酢
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大さじ3
- マヨネーズ
-
大さじ2
- サラダ油
-
大さじ2
- 作り方
-
- きのこは石づきを切り、食べやすい大きさに切る
- 手で割けるきのこは手で割く
- フライパンにきのことサラダ油を入れ、混ぜ合わせてから火をつける
- ふたをして、強めの弱火で10分ほど加熱する
- きのこがしんなりしてきたら、ポン酢とマヨネーズ加えて、水分がなくなるまでいためる



できたては薄味に感じるけど、時間がたつと味がしみて少し濃くなるよ。
きのこの「オリーブオイル」いため
「オリーブオイル」でいためるレシピです。アレンジに向いていますよ。
- 材料
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- 好きなきのこ3種類以上
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300g
- にんにく(すりおろし)
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小さじ1
- 酒
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大さじ2
- しょうゆ
-
大さじ2
- オリーブオイル
-
大さじ2
- 作り方
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- きのこは石づきを切り、食べやすい大きさに切る
- 手で割けるきのこは手で割く
- フライパンにきのことオリーブオイルとにんにく(すりおろし)を入れ、混ぜ合わせてから火をつける
- ふたをして、強めの弱火で10分ほど加熱する
- きのこがしんなりしてきたら、ふたを取り、かき混ぜながら水分を飛ばす
- 水分がなくなり焼き色がついたら、しょうゆを入れ全体になじませる



鶏肉や豚肉と合わせたり、パスタにあえたりする時は「しょうゆ」を足すといいよ。
きのこの常備菜はダイエットの強い味方になる!


きのこには栄養素が豊富に含まれているため、健康効果もあり、ダイエットにも最適です。
きのこを常備菜にすることで簡単に普段の食事に取り入れられるため、無理なくダイエットができますよ。
こちらでは、きのこの主な栄養素ときのこ別の特徴、ダイエットをするときの取り入れ方を紹介します。
きのこの栄養素と健康効果
- 【食物繊維】しいたけ、しめじ、えのき、まいたけ、エリンギなど
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水に溶けにくい不溶性食物繊維は、水分を吸収して腸を刺激することで便通を促し、便秘解消の効果があります。
水溶性食物繊維は水と混ざるとゼリー状になり、脂質・糖・ナトリウムを吸着して排出する作用がありますよ。
血糖値の上昇を緩やかにするため、糖尿病・高血圧などの予防になります。
低カロリーで噛み応えがあるため、肥満予防にもなりますよ。
- 【カリウム】しめじ、えのき、まいたけ、エリンギなど
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ナトリウムの排出を促す作用があるため、むくみ解消・高血圧予防の効果があります。
- 【ナイアシン】しめじ、えのき、まいたけ、エリンギ、マッシュルームなど
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アルコールの分解を助け、二日酔い・悪酔いを防止します。
血行を良くし、肩こり・偏頭痛の緩和・肌のくすみ・くま改善・不眠症の緩和・代謝を向上させ脂肪の燃焼を助けますよ。
- 【ビタミンD】しいたけ、しめじ、エリンギなど
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カルシウムの吸収を促すため、骨粗しょう症予防になります。
免疫機能の調節、インフルエンザなどの感染症予防の効果もありますよ。
きのこ別の特徴
- 【しいたけ】:きのこの中でも栄養素が豊富
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エリタデニン しいたけ特有の成分
コレステロールを下げる
高血圧・動脈硬化の予防効果があるレンチオニン しいたけ特有の香り成分
血液をサラサラにする効果があるグルタミン酸 うま味成分のひとつ
脳の老化防止の効果がある
しめじにも含まれるグアニル酸 うま味成分のひとつ
血液をサラサラにする効果がある
しめじ、えのきにも含まれるレンチナン
(β-グルカン)免疫力を高め、細菌やウイルスへの抵抗力を高める
花粉症にも効果がある - 【しめじ】:二日酔い効果の「オルニチン」が多い
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オルニチン アルコールの分解を助ける
しじみの5~7倍含まれているしめじの4つの効果 二日酔いに効果
肌の乾燥・くすみ予防
身体の代謝がよくなる
脂肪燃焼効果 - 【えのき】:リラックス効果の「GABA」がある
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GABA(ギャバ) えのきのみに含まれる
神経の高ぶりを抑制し、リラックス効果がある
腎臓・肝臓の働きを活発にし、血圧・神経を安定させる
安眠効果ビタミンB1 糖質をエネルギーに変える
疲労回復効果
自律神経を安定させるキノコキトサン 油分を吸着、排出する働きがある
脂肪が付きにくい
しめじにも含まれるパントテン酸 ストレス緩和
動脈硬化の予防
肌や髪の潤いを保つ効果
マッシュルームにも含まれる - 【まいたけ】:脂肪の分解を助ける「MXフラクション」がある
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MXフラクション まいたけのみに含まれる
腸の働きを良くし、余分な脂肪の吸収を防ぐ
蓄積された脂肪の分解をするβ-グルカン 免疫力を高め、細菌やウイルスへの抵抗力を高める
花粉症にも効果がある
しめじ、えのき、エリンギにも含まれるビタミンB2 脂質をエネルギーに変える
皮膚や粘膜などの細胞の成長を促す
発育ビタミンとも呼ばれている
しいたけ、しめじ、えのき、マッシュルームにも含まれるポリフェノール 植物が光合成によって作り出す抗酸化物質の総称
動脈硬化やがん・細胞の老化・免疫機能の低下予防チロシンキナーゼ阻害物質 シミ・しわの原因になるメラニンの活性化を抑える
肌荒れ予防と美肌効果がある - 【エリンギ】:発育に重要な「葉酸」が豊富
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葉酸 発育に重要な赤血球をつくり、細胞の生産を助ける
妊婦・成長期のこどもにおすすめ
しいたけ、まいたけにも含まれるビオチン ビタミンB群のひとつ
疲労回復効果がある
ダイエット効果とやり方
きのこには、ダイエットに欠かせない栄養素が多く含まれています。
主な効果は、便秘解消・むくみ解消・脂肪燃焼・美肌効果です。
きのこを常備菜にして普段の食事に取り入れるポイントをご紹介します。
- 1日100gを目安に取り入れる
- 食べ過ぎると消化不良を起こす可能性があるため注意
- きのこによって栄養素が異なるため、数種類を混ぜて食べるのがおすすめ
- きのこは低カロリーであるため、カロリー消費が少なくなる夜に合わせて晩ご飯に食べるとよい



神経質にならず、普段の食事にきのこをプラスするだけで無理なく続けられるね。
まとめ


きのこの常備菜は簡単に作れて日持ちするので、休日に作って平日の食事に使うなど家事の時短にもなりますね。
栄養素も豊富で健康によく、ダイエットにも効果があります。
常備菜にして普段の食事に取り入れると無理なくダイエットできますよ。
きのこの常備菜をうまく取り入れて、心も体も健康になりましょう。
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